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暫くご無沙汰してしまっていました。

自分用のメモ書きとして残させてください。
排出「量」取り引き、是非導入して欲しいと思いますが、
全員が参加しないと意味はなく、全員を合意させるのが難しいという
矛盾がありますよね。


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社説1 排出権取引の導入を早く決断すべきだ

日本経済新聞(11/8)

欧州連合(EU)と米国・カナダの11州が、温暖化ガスの排出権取引の制度
共通化に向けて協定を結んだ。米ブッシュ政権は排出削減の義務付けや排出権
取引に消極的だが、北米とEUは実質的に将来の排出権取引の市場一体化の方
向へ動き出したといえる。協定にはニュージーランドやノルウェーも加わっ
た。EUが創設した排出権市場が域外の広い地域に広がろうとしている。排出
権取引で出遅れた日本は、国際的に孤立する結果になりかねない。

EUが米加の有力州と結んだ協定は、12月から本格化する京都議定書後の枠
組み交渉への強烈な一手である。排出権取引は排出削減の義務付けがあってこ
そ成り立つ制度だ。次期枠組みでも削減義務付けを主張するEUは、削減義務
付けで一歩も譲らないとのメッセージを、米国政府に発した形である。

ブッシュ政権が方針を変えないなら次期政権までポスト京都の枠組みの合意
を持ち越すという、EUのけん制の意味もあるだろう。

米議会には大幅な排出削減目標と排出権取引の導入を盛り込んだ法案がいく
つも提出されており、上院の環境・公共事業小委員会は1日、その一つを可決
した。EUは2009年に発足する米国の次期政権が温暖化防止で現政権より前向
きになると判断して、とりあえず米国内の制度整備に協力し、米国産業界が近
寄ってくるのを促している。

温暖化防止では、二酸化炭素(CO2)などの排出削減にインセンティブを
与える制度づくりが重要だ。排出削減に経済的価値を持たせる排出権取引はそ
の有力な手段になる。日本では経済産業省や日本経団連が自主行動計画にこだ
わり、削減義務を伴う排出権取引を拒んできた。その結果、国内排出権市場の
制度設計が放置され、削減の取り組みが十分に広がらないままになっている。

京都議定書の目標達成の道のりが険しくなるなかで、産業界では約20業種が
自主行動計画の削減目標を積み増した。背後に経産省の行政指導がちらつく
が、排出権取引の方が透明性が高く合理的ではないか。目標達成が危うい業界
は中国などで排出権獲得に奔走している。海外の排出権に頼るぐらいなら、国
内で排出権市場を整備する方が賢明だろう。

米国では産業界も、努力した企業が報われる排出権取引の重要性を認め、有
力企業が制度発足に動いている。欧米の連携が進み、市場が一体化するような
ら参加国は増える。日本も世界の流れを見据え、早急に排出権取引導入を決断
すべきだ。