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案が出ていますが、これを読んですんなり理解できる方ってどれくらいいるのでしょうか、、、
今、パスポートの最終原稿を書きながら、言葉選びに慎重になっています。

正確に伝えるのと、わかりやすく伝えるのは少し異なることもあって、難しいです。

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1.国内クレジットの用途別区分
国内クレジットの用途として、秋からの排出量取引の国内統合市場の試行的実施等にお
ける排出目標遵守への充当と、個人・企業等が実施する自主的なカーボン・オフセットへ
の利用の2 通りが想定される。
クレジットの発行主体やプロジェクト実施時期、プロジェクト種類などの違いから、排
出目標遵守への充当には不適切なものもあり、排出目標遵守への充当及び自主的なカーボ
ン・オフセットへの利用の双方が可能なものを「遵守VER(c-VER)」、カーボン・オフセ
ットへの利用のみが可能なものを「自主VER(v-VER)」と区別して取扱う。

2.国内クレジットに求められる国際整合的な信頼性
市場取引における信頼性確保の観点から、c-VER 及びv-VER の双方について、削減量
の確定に当たっては一定レベルのモニタリング・報告・検証が必要とされる。
プロジェクトレベルでの排出削減量のモニタリング・報告・検証手法については、国際
標準としてISO14064s 及び14065 が制定されており、当該ISO の準拠を通じて国際整合
的な信頼性を確保することが適当。このため、クレジットの信頼性確保のためのモニタリ
ング・報告・検証といった基本的な認証プロセスの構造は共通のものとする。

3.ベースライン及び追加性
c-VER については、国内排出量取引の実施によって京都議定書目標達成計画(以下、「目
達」)における対策水準を低減させないよう確保する観点から、目達が実施されるシナリオ
をベースラインとし、目達に含まれない対策や目達における対策水準以上の削減効果を生
む対策を追加的なプロジェクトと位置付けることが望ましい。一方において、個別プロジ
ェクトについて、目達が実施されるシナリオの設定や、目達に含まれない対策等の差別化
を通じた追加性の判断は実質的に困難な面があり、ベースラインの設定や追加性の判断に
あたっては、目達との厳格な整合性を追求することは現実的ではない。このため、ベース
ライン及び追加性については、c-VER とv-VER の間で差別化することなく一体的に取扱
うこととする。
また、個別プロジェクトにおける追加性の判断にあたって、クリーン開発メカニズム
(CDM)で採用されている障壁分析の手法を援用した場合、客観性の確保やプロジェクト
間の公平性の確保が難しく、円滑な審査プロセスを阻害するおそれがある。
このため、政策的に誘導するべき排出削減プロジェクトのうち、採算性等の観点から通
常では実施が困難なプロジェクトタイプの一覧(ポジティブリスト)を事務局及び環境省
側であらかじめ作成し、一定の条件を満たすプロジェクトを登録する方式を採用すること
により、プロジェクトの審査にあたっての主観性を排除し、公平で簡素な運用を図ること
とする。なお、政策的に誘導するべきであり、かつ採算性等の観点から通常では実施が困
難な排出削減プロジェクトには、補助金や税制優遇措置などの公的支援策が採られている

資料 1
場合があるが、補助金を受けてなお採算性に欠けるプロジェクトについても対象とするこ
ととする。
また、ポジティブリストに掲げるプロジェクトタイプのうち、国内での森林管理に伴う
吸収量については、当該吸収量の上限が京都議定書の下で設定されており、その全量を国
が議定書目標達成の為に用いることから、国内排出量取引における個別事業者の排出目標
の遵守に利用することは適切ではない。このため、c-VER ではなくv-VER としてのみ流
通可能とすることが適切である。

4.適格な排出削減主体及び排出削減時期
国内排出量取引において、排出目標を持つ事業者による追加的排出削減がなされた場合
(ポジティブリストの条件を満たすプロジェクトが実施され排出削減がなされた場合)は、
当該事業者からの排出量の減少をもたらし、余剰枠の発生にもつながるものである。この
ため、これら事業者の排出削減プロジェクト由来のクレジットは、c-VER として位置づけ
られるものではない。これらクレジットはv-VER として取り扱うことが可能であるが、
v-VER として他者に売却されたクレジットの排出削減量は、ダブルカウント排除の観点か
ら、当該事業者の排出枠から差し引く(あるいは、排出量として上乗せする)必要がある。
一方、排出枠を持たない事業者の追加的排出削減は、他の事業者の排出枠への遵守に利
用可能であるが、過去の排出削減量もc-VER として認証するかどうかについては、クレジ
ットの過剰発行の回避、アーリーアクション事業者の優遇、第一約束期間との対応などの
観点から、十分な議論を要する。(論点:期日の設定にあたっては、当該期日以降に新規に
設置又は稼働した設備に伴う排出削減量のみをc-VER とするか、当該期日以前に設置又は
稼働していた設備も含めて当該期日以降の排出削減量を適格とするかの判断が必要。)

5.総括
これらを整理すると、c-VER 及びv-VER は以下のとおり区別される。
c-VER として認証されうる国内クレジットは、ポジティブリストの条件を満たし、
ISO14064s 及び14065 に準拠した排出削減量のモニタリング・報告・検証が行われ、排出
目標を持たない事業者による追加的排出削減のうち、一定期日以降に生じたもの(森林管
理に伴う吸収プロジェクトを除く)。
v-VER として認証されうる国内クレジットは、新規植林や森林管理プロジェクト由来の
もの、又は、ポジティブリストの条件を満たし、ISO14064s 及び14065 に準拠した排出削
減量のモニタリング・報告・検証が行われ、排出枠を持つ事業者による追加的排出削減に
よるもの。