FAQ

Q.カーボン・オフセットのクレジット価格がプロバイダーによって異なるのはなぜですか?

これを考えるには、そもそもプロバイダーとは何か、を考える必要があります。

環境省の出している指針によると、オフセット・プロバイダーとは

「市民、企業などがカーボン・オフセットを実施する際に
必要なクレジットの提供及びカーボン・オフセットの取組を支援
又は取組の一部を実施するサービスを行う事業者」

と定義されています。

つまり、私が旅行でアメリカに行ったので、
往復の飛行機で排出したCO2をオフセットしたいと思った場合
1) どれくらい排出したかを計算
2) オフセットするためのクレジットを提案
3) 取り消す、もしくは償却するために必要な手続きを行う
4) 証明書を発行
など一通りの作業をしてくださる方がオフセット・プロバイダーです。


一般のサービス業において
サービスの違いが価格の違いになるのは
あたりまえですよね?
例えば携帯電話ではドコモとソフトバンクとauはそれぞれプランが異なって
通話料金が違います。

オフセット・プロバイダーでも同じように考えてください。
価格の違いの大きな理由は

・オフセットに使っているクレジットの種類は何か(CERかVERか)
・仕入れ価格はいくらか
・コンサル料など付加価値が付いているか
などが考えられます。

仕入れ価格の違いは、様々な要因が関係しています。

そもそも、カーボン・オフセットは、
相対取引(市場を介さずに売買当事者間で売買方法、取引価格、取引量を決定して売買する取引)なので、市場価格があるわけではありません。
※参考価格としては、ヨーロッパのクレジット価格や、
東証がプロバイダーから情報を集めて相場を毎週出しているものなどがあります。

具体的には、
・ どこの国のどんな取組みを選ぶか?
・ どの程度の管理がなされている取組みなのか?
・ オフセット量はどのくらいなのか?
などで、価格は大きく変わることになります。


では、高いもののほうがよいのか?
というと、一概にそうともいえません。
考え方次第なのではないでしょうか。

今、オフセットする時に一番「高い」クレジットは
国内のグリーン電力証書になると思います。
kWh単位で販売されており、個人が個人しようと買おうとすると
1kWh15円前後といわれています(もっと安いものも高いものもあります)。

電気の場合kWhをCO2-kgに直すのが難しいのですが、
1kWh=0.339kg-CO2とした場合、
0.339kg-CO2=15円
1t-CO2=44248円(4万4000円)になります。
CERの10倍。
この金額は高いのでしょうか?
仮に1kWh=0.555kg-CO2という火力平均のデフォルト値を使うと
1t-CO2=2万7000円になります。

一見ものすごく高そうですが、国内に再生可能エネルギーが増えると
国内でのCO2削減につながります。
雇用が生まれたり、火力発電による大気汚染などが軽減されたりという
メリットがあります。
だから一概にグリーン電力=高い=良くないとは言えません。

逆に安いと問題なのでしょうか?
海外のサイトで、VERが1トン5ドルくらいなところがあります。
また1本10円程度で植林ができて、
それを使ってカーボン・オフセットを提案しているとこもあります。

それをダメというかどうかは、オフセットの目的によって異なると思います。
企業の社会的責任として、きちんと第3者に対する責任を証明するためのオフセットなのか
個人として興味があるから体験してみたいというオフセットなのか。
個人でするからいい加減でもいい、というわけではないですし
VERでもしっかりしたところはたくさんあります。
(グリーン電力証書もVERですし)

価格によって得られるのは何か、
または
どこまでの情報と信頼を得るためにいくらまで払えるのか。
この2点を考えて頂く必要がると思います。

近々「あんしんプロバイダー制度」というものが始まりますが
これでまたオフセットサービス料金が変わりそうですね。